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昨今、動脈硬化を抑制し、体脂肪を減少させ
抗ガン作用がある共役リノール酸(conjyugated linpleic acid CLA)が、
「ダイエットに有効である健康食品」として販売されています。
この有効性についてご質問を頂きました。
■Q■
共役リノール酸(CLA)を試しています。
副作用や効果の検証はどうなのでしょうか?
■A■
共役リノール酸(CLA)の脂肪減少効果は
1997年にマウス実験で明らかにされました。
4−5週間のCLA投与の結果、マウスの体脂肪が
40−50%減るという、衝撃的な報告でした。
また、「免疫系統には影響をおよぼさない」とも報告されました。
参考文献
Conjugated linoleic acid: a review.
Kelly GS.
Alternative Medicine Review
それ以降、マウスの他、人体においても治験が行われました。
代表的なものに、二重盲検の、より肥満治験患者に対する
有効性を示したDr.Thomsらの報告が複数あります。
参考文献
Conjugated linoleic acid reduces body fat mass in overweight
and obese
humans.
Scandinavian Clinical Research AS, N-2027 Kjeller, Norway.
しかし、人体でも体脂肪を減少させる作用のある
このCLAの人体での治験は、最近ほとんど見当たらなくなってきました。
それは、下記のようなCLAの持つ副作用が、
次第に明らかになってきたことによると思われます。
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1)CLAは肝臓内においては脂肪の合成を亢進させ、
脂肪肝を引き起こす可能性がある。
2)CLAはレプチンやアディポネクチンの合成および分泌を阻害し、
結果としてインスリン抵抗性を悪化させる。
(インスリンが働き難くなるという意味です)
3)コレステロールや中性脂肪を減少させるにもかかわらず、
CLA投与群は動脈の硬化物質を増加させている。
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以上のような、副作用の可能性をあわせ持つ共役リノール酸は
どうやら夢のダイエット食品とはなりそうにありません。
参考文献
共役脂肪酸の抗肥満効果と副作用
「肥満研究」vol.9 No2 2003
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