「新たな肥満治療薬Rimonabant」


摂食をつかさどる脳中枢カンナビノイドシステムを
阻害して食欲を抑制する新薬について、ご紹介します。

内因性カンナビノイド系というシステムがあります。
これは脳中枢において、食欲を調節し、
脂質代謝を制御する役割を果たしています。

内因性カンナビノイドを阻害するという、これまでの
減量薬と全く違った方法で減量を可能にする薬剤の治験報告が
2004年欧州心臓病学会で発表されました。

ベルギー、アントワープ大学では1300人にRimonabant
という薬剤と偽薬(二重盲検法のため投与する、効果の無い薬)
を投与し、両者の効果を比較しました。

平均45歳で80%は女性、平均体重102−103kg、
BMI37の被検者に対して

Rimonabant5mg投与群は1年後に平均3,4kgの減量、
Rimonabant20mg投与群は1年後に平均6,6kgの減量を
それぞれ認めました。

プラセボ群は平均1,8kgの体重減少に過ぎず、Rimonabantの
有効性が示されました。

Rimonabantは更にニコチン依存性に対しても有効で、
タバコからの離脱にも効果があるとしています。
この薬剤は内因性カンナビノイド系(endocannabinoid system)の中の
cannnabinoid1(CB1)を選択的にブロックして食欲を抑えます。
更に、アディポネクチンを増加させ、インスリン抵抗性を改善、
中性脂肪など血中脂質の低下、善玉コレステロールの増加、
耐糖能の改善など様々な生活習慣病への良い効果を示すようです。

様々な薬が開発されていますが、この薬はこうした大規模な治験も
すでに行っていますので、世界中で追試、治験が行われる可能性が
ありそうです。

果たしてRimonabantは肥満の救世主になれるでしょうか。
今後の副作用報告や治験が待たれます。

<参考文献>

a randomised double-blind study of weight reducing effect and safety of rimonabant in obese patients with or without comorbidities
Author: Van Gaal L. (Edegem-Antwerp, BE) Europian Society of Cardiology 2004

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